RamonPang

RamonPangは、ロサンゼルス育ちのフィリピン系アメリカ人DJ/プロデューサーであり、実験的かつサンプル感覚に富んだ、重厚なベース・ミュージックを制作している。1990年代のIDMからの影響と、現代的なクラブ・サウンドへの深い探究を背景に、オフキルターなガラージやブレイクスから、強烈なトラップ、冷ややかなIDMカットまでを自在に横断するジャンル流動的なDJセットで注目を集めてきた。Skrillex、G Jones、saluteといったアクトのサポートも務め、その洗練されたシンセティックなミキシングは、Mixmagの「Best Mixes of 2025 So Far」に選出され、境界を押し広げる存在としての評価を確固たるものにしている。
また、ディープな電子音楽のキュレーターとして発信するショート動画は、2025年だけで全プラットフォーム合計1,000万回以上のユニークビューを記録し、自身が情熱を注ぐジャンルにおけるオピニオンリーダーとしての地位を確立した。
そのプロダクションの影響源は極めて多彩である。Todd Edwardsが細かく刻んだサンプルで細野晴臣……ではなく、たとえばHiroshi Yoshimuraを切り刻み、DJ Iceyがさりげなくブレイクビートを忍ばせ、Aphex Twinが片隅でデジタル処理を施している――そんなイメージである。そこにTeddy Rileyのファンクネス、Four Tetのロマンティックなエレクトロニック・フォーク、さらにはRustieによる2012年のEssential Mixの混沌が加わることで、その輪郭が見えてくる。このジャンル横断的な姿勢は、2021年にBaauer主催のTwitchビートバトルで優勝し、A-TrakとMura Masaから審査されたことで実を結んだ。翌2022年には、Four TetがBBCEssential Mix of the Yearにて、SkrillexやFred again..とのB2Bセットの中で彼の楽曲をプレイし、さらに近年では2025年のDekmantelメインステージのクロージングを務めている。
RamonPangのプロダクションは、柔らかな音像を極限まで引き伸ばし、豊潤でありながら混沌とし、滑らかでありながら予測不能な響きを生み出す。三作目のアルバム「Life Cycle Waves」では、より内省的かつ焦点を絞ったアプローチを取り、Resident AdvisorやIgloo Magから高い評価を受けた。実験音楽は決して排他的なものではなく、誰もが辿ることのできる旅であることを証明する――それが彼の使命である。同作は、メロディックなIDMと、内省的かつメタリックでヒップホップ由来のビートを融合させた新鮮な試みとしても称賛された。
さらに自身の活動にとどまらず、RamonPangはTabula Rasa Recordsを共同運営し、Kelbin、Crosstalk、canary yellow、Clearcast、Keenan Mathiasといった新世代アーティストの育成にも力を注いでいる。